安楽寺 真言宗智山派 金剛山 川口市上青木2-18-30
【安楽寺 施設案内】
新義真言宗智山派に属し、金剛山と号されます。鳩ヶ谷の裏寺村の(現桜町)の
地蔵院末寺であったことから、開創も地蔵院の開創年代に近いものと思われますが、不詳となっています。聖観世音菩薩を本尊とし、中興開山は寛永15年(1638)に永蓮が行いました。「新編武蔵風土記稿」によると、境内にある大日堂は当時の門徒寺であった養福寺の堂でしたが、廃寺となって堂だけが残されたため、当寺へ移されたとあります。堂内に安置されている大日如来坐像は、行基の作と伝えられています。
安楽寺の大日如来は、智拳印を結び両脚を組んで座った、金剛界の大日如来坐像です。この像は檜材による寄木造りで、かっては彩色された痕跡があるが今ははげ落ちて木地の黒ずんだ泥土色を呈してます。
→ 像高は93cm、肩幅45.7cmのほぼ等身大の大きさで頭部・胸部・両肩・肘・手首がはぎつけられて作られ、面相も目鼻立ちが整っています。また、頭には宝冠をのせ、装身具を身につけています。昭和33年に京都国立国宝修理所において、一部補修されたが、原型を損ねるところなく完全に保存されている。昭和31年(1956)に埼玉県重要指定文化財となった。
寄木造りとは、木をはぎ合わせて一体の像を作る方法で、平安時代中期に定朝によってかんせいしたといわれます。この大日如来にもいわゆる定朝様式の特色が現れていることから、平安時代末期の作品と見られています。
川口市教育委員会の解説を引用と補足
→川口市文化財リスト
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