御手洗不動(みたらしふどう)旧跡
江戸時代に大流行した大山詣り、富士詣りの道者たちが、不動尊をまつるこの泉で心身を浄め禊(みそぎ)をした禊場の跡である。道者たちは禊を終えると白衣に着替えて聖山へと旅立った。また、ここの湧き水は古くから眼病に霊験があると伝えられており、村人たちは眼病にかかると泉の水で眼を洗ったという。
近年までこの地は荒廃にまかせていたが小豆沢環境クラブが中心となり、雑草を刈り取り整地して本尊石造不動尊を丘上の龍福寺門前に奉還した。その跡地に御手洗池を復元して、新たに建立された社殿には金銅の不動尊・聖観音像をまつり、由緒深い旧跡を守っている。
平成3年5月 板橋教育委員会 案内板より
注) 崖上の龍福寺の秘仏・薬師如来像がこの泉から出現したという伝承もあります。