法真寺(北区赤羽西) 日蓮宗
法真寺
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題目塔 山門
岩槻街道から法真寺に向かう入口には題目塔が建っています(写真左)。正面に「南無妙法蓮華経」の題目。左側には日付が二通りあり、
「元禄16年9月13日(1703)稲付山八世・・・」、
「天保14年6月吉辰日(1843)稲付山・・・・・・」とある。
右側には「傳教大師一刀三礼(*注)にて御彫刻、本門薬師如来安置」とあります。
法真寺の開山・開基は天台宗で始まりましたから寺に伝教大師(最澄)作の薬師如来が安置されていてもおかしくはありません。でも、日蓮宗の題目塔「南無妙法蓮華経」の横に最澄作の薬師如来像の記述があるのには驚きました。もっとも、最澄は日蓮上人の師匠筋にあたる人ですから、こんなこともあるのでしょうか。
(*注)一刀三礼:仏像を刻むのに一刀を入れるごとに三度礼拝すること。
鐘楼 咸得稲荷
百度石(お百度参り) 句碑塚 有明や 今者奈連ゆく 萩の聲 素翁
ありあけや いま(は)なれゆく おぎのこえ
地蔵法妙 汲み上げポンプ
法真寺アクセスマップ 法真寺は武蔵野台地の端の起伏に富んだ地形の中に位置する。道路は細く曲がりくねっているし、一方通行になっているので車で行く場合は注意してほしい。岩槻街道にある交番を曲り、道なりに進めば駐車場に付ける。
法真寺は台地の中腹にあり、入口は階段になっているので車椅子などには不向きと言える。
本堂の右手は山で左は谷になっている。その底部に稲付川が流れていたが今は暗渠となっている。谷の向かい側は十条の山で、王子-田端-上野と続く。

十番神堂

三十番神とは、わが国の著名な天神、地祇三十神が、1ヶ月30日の間、毎日、結番交替して、国家、国民を守護せられるという信仰で、これを1年12ヶ月にわたり繰り返します。なお、明治以降太陽暦が用いられるようになってからは、日蓮宗では31日の当番神として5番善神を当てています。

ここ法真寺では、毎年11月15日に「三十番神祭」として昔からおまつりしているようです。

2007年11月15日午前11時、恒例の三十番神祭が行われました。何しろ1年に1回の祭事ですからありがたく拝見させていただきました。
午前11時、本堂でお経を上げます(30分ほど)。
次に、写真上のお堂内で再度経を上げる(写真左・15分ほど)。 その後、住職のお話しが5分ほどあり、祭は終了しました。 参加者の皆さんにはお祭りですから赤飯の昼食が用意されていると聞きました。

感想です、日蓮宗の仏事は始めて傍聴しましたが、聞いてはいたけれど法華の太鼓は迫力がありました。参加されているお年寄りが手にした団扇太鼓も加わって全体が一体化して盛り上がります。

三十番神堂内は、正面の祭壇に三十番神が1段5体で6段並んでいます(5×6=30)。それぞれに名前があり、いろいろな祀り方があるようです。


   右の写真はその下の写真の一部分をアップしたもの

三蛇弁財天

三蛇弁天堂
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三蛇弁天堂2
インドから弁才天が伝来して日本古来の神である稲荷神と結び付き宇賀弁才天となり、伝説では姿は人頭蛇身の神で蛇だとされている。
ここの弁財天は三蛇と称するから蛇が三体の像なのか、ネット検索しても同じ名前は見当たらない。当山では三蛇弁財天祭を1、5、9月の27日に行っているようです。その祭を見学する機会があったので写真を下に載せた。
その日は、午後1時からの開始で、まず本堂で読経を30分ほど行い。次いで、三蛇弁財天堂の前に移動してお札と紅白の餅を供え、読経が20分ほど続いた。供えた米と徳利の酒を堂の回りにまき、題目をあげて終了した。ご開帳もなく関係者だけの祭でした。
 【関連事項】 近隣の弁財天特集

三蛇弁天堂3


三蛇弁財天祭 三蛇弁財天祭2

散策

枯山水 稲付山
枯山水 稲付山(以前の地名は”稲付”でした)