黒石寺(奥州市)
奥州市水沢黒石町字山内17 天台宗の古刹 妙見山
本堂(薬師堂)
中央幕内が本尊の薬師如来(国指定重要文化財)
脇侍の日光菩薩、月光菩薩(県指定文化財)
その両側に十二神将が並ぶ
小高い場所にある「妙見堂」
蘇民祭の時は、裸の男衆がこの場所を三回回る
一階は御供所 二階は鐘楼
天平元年(729年)、東北地方初の寺院として行基が開いたとされる。東光山薬師寺と称していたが、延暦年間(782年 - 806年)に、蝦夷征伐による兵火により焼失。その後大同2年(807年)に坂上田村麻呂により再興され、
嘉承2年(849年)円仁(慈覚大師)が中興して現在の寺号となったとされる。
もとは修験(山伏)の寺であり、胆沢城鎮守の式内社である石手堰神社の別当寺として、盛時には48の伽藍があったと伝えられ、一帯には多くの寺跡がある。
現在の本堂と庫裏は明治17年(1884年)に再建される。 本尊は、薬師如来坐像で、胎内に貞観四年(862)の造像銘があり、古代東北の仏教信仰を伝える貴重な作例である。
また、「黒石寺蘇民祭」は、東北地方の千年以上続く蘇民信仰の伝播を伺わせる祭りで、古代の姿を今に伝える貴重な民族的遺産である。だが、2025年以降の蘇民祭については、実施しないと決定された。