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ネコ害問題(その2)――三位一体 2004/09/29 |
最近知った数字だが、都内全体で毎年1万匹近いネコが殺処分になっているという。都福祉保険局の動物管理係によると平成14年1年間でネコは10,263匹、イヌは1,045頭が殺処分となった。ネコが圧倒的に多いが、そのほとんどは生まれたばかりの赤ちゃんネコだそうだ。 この数字にも表れているようにノラネコが各地で深刻な問題になっているため都では平成13年から3年間、「飼い主のいないネコと共生するモデルプランつくりプロジェクト」を進めたという。その成果は現在まとめているところだというが、私が聞いた担当者が「地域だけではまず解決できません」と力説したのが印象的だった。 プロジェクトは都内20地域で展開され、講演会などによるネコ問題への住民意識の向上、避妊手術のサポート、地域の合意作りなどに行政が手を貸すなどの活動が行われた。こうした実践を通じて得た教訓としてその担当者が強調するのは地域、ボランティア、行政の「三位一体」の取り組みである。 しかし、三位一体説は机上の空論とまでは言わないが、現実的にらちがあかないのではないか。餌やり人も加えた四位一体でなければ話が進まないだろうが彼らを捕まえるのは至難の業だ。私のこんな疑問にその担当者は「三位一体によって迷惑な餌やりの人を撃退することもできるのです」とおっしゃるのだった。「うーむ」とうなるしかない。 ただ、都は「地域ネコ」と言う言葉を意識的に使うのを避けている。「地域ネコ」活動が極めて難しいものであることを知っているからだろう。その担当者は「言葉が独り歩きするのを恐れるから」だと説明した。前回の原稿で動物愛護管理法改正に向けた環境省の外部識者会議で、地域ネコ活動の責任論が出ていることを紹介した。地域ネコを媒介にトキソプラズマなどの感染症が発生した場合の責任は誰が取るのか、という問題提起である。横浜市磯子区に始まった地域ネコ活動にも多くの課題がありそうで、いくつかの現場を探してリポートしていきたい。 終わりに一つ。先ごろ、わいわいネットのお知らせコーナーに、講演会「ネコの七不思議」の案内が出た。取り組みの幅の広がりとして注目している。 【関連事項】 都会にふさわしい、猫の飼い方 |