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天然温泉ひかりの湯について 投稿者:浮間の銭湯 投稿日:2004/10/02(Sat) 03:18
管理人さん、みなさん、はじめまして。私は浮間で銭湯を営んでいる者です。
私どもは祖父の代より長年にわたり、地元の方々に支えられ浮間で営業させていただいております。

今回、赤羽自動車学校跡地に建設予定の天然温泉ひかりの湯について、こちらの掲示板に様々な情報や意見が書き込まれていると知人に聞き、はじめて拝見させていただき、この件の当事者として是非みなさんにお話させていただきたいことがあり、このように書き込みさせていただいた次第です。
私どもの銭湯も銭湯組合(正しくは浴場組合)に加盟していると同時に私自身、組合役員をさせていただいている関係上、本件に関してひかりの湯の経営者さんとは現在までに数回ほど協議を重ねております。みなさんの関心も非常に高いようなので、この件に関わる当事者として(公開しても良いとおもえる範囲内で)お話させていただきたいとおもいます。
と、その前に袋湯さんの廃業について一言お話しさせてください。
一般的に銭湯はいくつかの例外もありますが、基本的にはオーナーが直接経営及び営業をしている場合とオーナーは他地域にいて番頭さんが経営及び営業を任され一定額の家賃をオーナーさんに納める場合(我々の間では預かりと称しております)の二通りに分けられます。袋湯さんのケースは後者のほうでして、昨年末まではオーナーに「体が動かなくなるまでは地元の方々の為、がんばって営業を続けてくれ」とはっぱをかけられていたそうですが、年が明けたら「申し訳ないが3月いっぱいで店をたたんでくれ」と一方的に言われ、番頭さんご夫婦も組合の会合で困惑していました。当然、組合長はじめ役員総出でオーナーを再三説得しましたが、皆さんご承知の通り残念な結果に終わりました。決して見過ごしたり見放したりするようなことはありませんでした。廃業後は番頭さんご夫婦もまだまだ銭湯の仕事を続けたいというたっての希望もあり、同業者同士の横のつながりで再就職先の銭湯を探しましたが、現在は三多摩地区でご親戚が経営する銭湯のお手伝いをしているそうで、前と変わらずお元気で働いています。
本題に入ります。
ことの次第は8月中旬、赤羽の銭湯のお客さんから赤羽自動車学校が閉鎖され温泉施設の建設が計画されているとの情報を受けたのが始まりでした。急遽、温泉掘削の許認可を出す東京都に対し事業者の確認をしていただいたところ、自動車学校の経営者であることが判明しました。早速、行政に間をとりもっていただき、両者の話し合いが実現いたしました。しかしながら、話し合いというよりはむしろ経営者側の一方的な計画説明に終始し、その規模や営業形態は我々の想像をはるかに越える大規模なものでした。経営者側に配慮して計画の概要を詳細にご説明することは出来ませんが、簡単にご説明いたしますと、(建築規模等は立て看板等でご承知とおもわれますので割愛させていただきます)業態はスーパー銭湯(大型公衆浴場)、1階は休憩スペースや飲食フロア、各種リラクゼーション施設、2階に天然温泉の露天風呂を中心に各種浴槽、サウナ、脱衣場等を設け、営業時間は午前中より深夜まで(24時間営業ではありません)、料金はなるべく低料金で1日の集客を約2,000人ぐらいと見込み、基本的にはほぼ年中無休で営業、10月より着工、来年の夏にオープン予定とのことでした。この時点で設計会社、建築会社、ボーリング業者はすでに決まっており施設の詳細な図面も完成し、あとは北区に提出する建築申請手続きのみといった状態でした。
これを受けて我々浴場組合は次の点を指摘いたしました。
1、なぜこれほど大規模な計画にもかかわらず、もう少し早い段階で周辺住民や商店街、我々同業の銭湯に説明できなかったのか?
2、周辺住民に対する建設工事期間中の騒音、温泉掘削による地盤沈下の懸念、深夜営業による騒音、車で来場の利用者による周辺道路の交通渋滞や違法駐車及び館内での飲酒後の飲酒運転、大量集客による治安悪化等様々な問題が予想されるが、それらに対する具体的な対策はすでに考えておられるのか?
3、施設の規模に見合った料金体系にしていただけないか?小規模浴場(銭湯)は低料金(物価統制令による都内均一料金400円)に対して大規模浴場(スーパー銭湯)はある程度高めの料金(既存の都内スーパー銭湯の倍近い規模で設備も充実しているので少なくとも1,000円以上に設定していただきたい。すなわち利用者のすみわけを料金によって明確にし、おたがいが共存共栄できるようにしていただきたい。
と、以上3点を中心にお願いいたしました。1については学校閉鎖にともなう諸事情の為、水面下において計画を進めていたとのことで、9月中旬の建築に関するお知らせ看板を立てるまでは表沙汰にしたくなかったそうです。2に関しては社に持ち帰り検討するとのこと。3に関してはあくまでも低料金大量集客をコンセプトとしている為、応じられないとのことでした。とりあえず計画の概要がわかり我々の要望も伝えられたので、学校閉鎖問題が解決し9月初め頃また協議する約束をして閉会しました。しかしながら9月になり学校閉鎖後も連絡がこないので、我々浴場組合は北区議会に対し議長陳情というかたちで次のようなお願いをを提出いたしました。(書き込みにある署名等は行なっておりません)
1、スーパー銭湯経営者と浴場組合が話し合い、合意にいたるまでは各種申請書類を受け付けないで  ください。
2、スーパー銭湯経営者は浴場組合と話し合い、合意を得た上で工事着工するよう指導してください。
  これを受けて北区区議会は、先日行なわれた健康福祉委員会において全会一致で主旨採択され   ました。
9月9日に行なわれた2回目の協議では経営者側はあくまでも当初の計画通り事業を進めていきたいとのことで、様々な懸念される点についての明確な回答は得られませんでした。(検討中とのこと)前回に引き続き周辺住民や商店街への正式な説明会を早急に開催するよう要求しましたが、実現したのは9月29日になってからで、住民説明会自体も建築基準法に則り建物の高さ×2の隣接周辺範囲(約30メートル四方)のごく限られた方々のみを対象にした形式的なものでした。私も経営者側の了解を得て出席させていただきましたが、計画の説明中10月1日よりボーリング作業を開始するとの発言で会場は騒然とし、いくらなんでも短時間で一方的に計画概要を説明されて明後日から着工というのは少々乱暴ではないか、周辺住民への配慮が欠けているのではないか、周辺環境への配慮は考えているのか等、様々な意見や要望が飛び交い、とりあえずこれから説明会を数回開いた上でおたがい納得したかたちになるまでは工事着工を待っていただきたいという統一意見に落ち着き、経営者側の10月1日からの工事着工は行なわない、近いうちに説明会をもう一度開催するという回答を得て閉会しました。
これが一連の経過です。我々浴場組合としてもスーパー銭湯の区内進出は時代の流れと認識し、反対はせずあくまでも地元の住民や商店街と共に経営者側と話し合いを重ねて、おたがいの妥協点を探し双方合意の上で営業していただければ、問題は無いと考えております。実際は目と鼻の先に大型店が出来れば必然的に私ども零細の銭湯経営は苦しくなるのはわかっておりますが、ある程度既存の銭湯に料金面等で配慮していただけるならば利用者のすみわけが出来、共存共栄は可能だとおもわれます。規模は違いますが同じ公衆浴場という業態であるからには、地域住民の健康維持やコミュニティの場の提供といった、日本独自のお風呂文化を後の世に伝えていく使命が我々にはあると日々考えております。今、銭湯は経営者の高齢化、慢性的な後継者不足、大型浴場の進出等の難題を抱え、急速にその数を減らしております。それでも未だに家庭風呂の無い世帯や高齢者世帯、単身者等の需要は少ないながらもあるというのが現状で、そういった方々の為にも我々は経営的には厳しくともがんばって営業を続けているというのが現状です。
長々と駄文を重ねてしまい、管理人さんをはじめみなさま方にご迷惑をお掛けしたことをこの場を借りてお詫び申し上げます。そして我々の気持ちをみなさまに伝えられる場を提供していただき、本当にありがとうございました。
それでは失礼いたします。

Re: 天然温泉ひかりの湯について 浮間の住人 - 2004/10/05(Tue) 09:46
こんにちは。はじめて投稿します。
なにやら難しいことが書いてありますけど、要は浮間にひかりの湯っていう銭湯ができるっていうことですよね?
いままで袋湯を利用してたんですけど、なくなって困っていたんで、すごく感動です。でも、入るのに1,000円以上もかかるんですか?もっと安くできないものなのですか?浮間の銭湯さんの文章を拝見していると経営者の方はもっと安い料金を設定しているようですね。利用しようかなと思っている私としては、安ければ安いほどうれしいんですけど・・・。

Re: 天然温泉ひかりの湯について 浮間の銭湯 - 2004/10/05(Tue) 11:32

浮間の住人さん、ご意見ありがとうございます。
まずはじめに我々の銭湯とひかりの湯さんのようなスーパー銭湯との違いから説明させてください。
我々のような古くからある銭湯は一般ないしは普通公衆浴場と称し、実はその営業に関しては東京都からの様々な規制があります。その規制は、たとえば敷地面積や建坪の制限から料金や営業形態にまでおよび、我々はそのなかで集客努力をしながら営業しております。その代わり、銭湯には高齢者の利用者が行政の補助により無料ないしは安価に入浴できたり、未就学児が無料で入浴できる制度や、設備改善の際に行政より受けられる助成制度等があります。
一方、ひかりの湯さんのようなスーパー銭湯はその他の公衆浴場と称し、その営業に関しては規制はほとんどありません。言いかえれば、どれだけ広い敷地に大きな建物を建て、安い料金で自由に営業してもよいということです。したがって、行政より受けられる普通の銭湯のようなメリットはありません。
一般的に昨今都内に進出してきたスーパー銭湯は、規模的には既存の銭湯よりやや大きなスペースに露天風呂やサウナ等を設け、飲食エリアを併設し駐車場も完備した上、400〜600円の低料金で営業しております。そのため新規にスーパー銭湯が開店しますと、既存の銭湯との価格差が無いため、2〜3年程で半径3〜5km以内の銭湯が廃業に追い込まれるケースが増えております。
しかも今回のひかりの湯さんの計画では従来のスーパー銭湯の規模のゆうに倍以上で、郊外にある健康ランドやラドンセンターに匹敵するような大規模な施設です。こうなりますと、その規模に見合ったそれなりの料金を設定していただかないと、私どもも含めて周辺にある既存の銭湯がすべて淘汰されかねないと危惧しているわけです。
また、これだけ大規模で充実した設備が整った施設が、低料金で利用できるとなれば、他地区から大勢の利用者が集まり、車で来場のお客様も必然的に多くなります。すると前述しましたように近隣住民への交通渋滞や騒音等の被害が予想されます。
こうしたことも含めて、我々は周辺住民と共にひかりの湯さんへ各種要望を伝え、お願いしている次第であります。
確かに利用者の立場からすると、料金は安ければ安いほど良いというのは事実ですが、我々は規制(物価統制令による料金規制:都内一律入浴料大人400円、サウナ併設の場合は別料金)により料金を下げて対抗したり、規模を大幅に拡張したりすることができません。
したがって、地道に相手側に対して我々のことや近隣住民に配慮した形で営業してくださいと、お願いしつづけるしかすべが無いのが現状です。
とはいえ、浮間の住民さんのような「料金は安い方がうれしい」という意見は正に利用者の生の声として受け止めなければならない現実ですから、正直我々にとってはつらいところです。
ただ、我々のような普通の銭湯が地域から消えていくと、先ほど申しましたような高齢者の方々などが、気軽に利用できるお風呂が無くなってしまうという事実もおぼえていていただければとおもいます。
貴重なご意見、ありがとうございました。

Re: 天然温泉ひかりの湯について HN -2004/10/06(Wed) 16:14

浮間の銭湯さん、はじめまして。
浮間に住みはじめて1年ほどですが、スーパー銭湯が近場になかったので
新しくできると聞いて嬉しい…のですが…
地盤沈下や違法駐車の問題などを考えると複雑な気分になりますね。

赤羽のガード下にあるスーパー銭湯は、2000円近くもする割にはたいした風呂・設備がなかったのでがっかりしました。(オープンした頃はもっと高かったような)なので、新たにできるのであれば、もう少し高くても良いのでもっとしっかりとした設備になるよう期待します。

ちなみに、家には風呂があるので普段銭湯は利用しないのですが、歩いて40秒のところに
川嶋湯という立派な構えの銭湯があり、疲れたときなどたまに利用させてもらってます。

浮間の銭湯さんがんばってください。

Re: 天然温泉ひかりの湯について 赤羽北3丁目の住民 -2004/10/07(Thu) 12:31

赤羽〜浮間内にまたまたそのような施設ができるのは大変喜ばしいことではありますが、どうやら様々な問題があるようですね?もう少し掘り下げてアレコレ知りたいのですが、専用のサイト等はないのでしょうか?

Re: 天然温泉ひかりの湯について 浮間の銭湯 - >2004/10/07(Thu) 19:58

赤羽北3丁目の住民さんへ
スーパー銭湯等大型浴場についての専門サイトはわかりませんが、私どもの普通の銭湯につきましては、東京都浴場組合公式Webサイトというものがありますので、よかったらご覧になってください。

東京都浴場組合公式Webサイト
http://www.1010.or.jp

管理人さんへ
赤羽北3丁目の住民さんからのご要望により、当方組合のホームページを勝手に紹介させていただきました。もし、さしつかえがあるようでしたら、たいへんお手数ですが削除願います。

Re: 天然温泉ひかりの湯について あくらす - 2004/10/08(Fri) 05:56

浮間の銭湯さん他皆様はじめまして。
近所の住民として、そして日帰り温泉フリークとして」この件は非常に関心があります。
で、まずは疑問点から。
ひかりの湯は、1000mもボーリングするのですから、スーパー銭湯ではなく、表題の通り天然温泉でないでしょうか?
スーパーの場合だったら、値段が安価なのは仕方ないと思いますし、私はオープンしても行きません。(笑)
あともう1つの疑問点は、銭湯と天然温泉の顧客はバッティングしないのでは、ということです。
私自身天然温泉は多少遠くても行きますが、銭湯・スーパー銭湯の類には行きません。逆に銭湯にいく人は、家の風呂代わりなので、大規模温泉施設に見られるいつ行っても大混雑というのがイヤなので結局は元の銭湯のままということもありえるかなと思います。
あと値段についてひとこと。
蕨の天然温泉に前はよく行ってましたが、時間帯に関係なく駐車場で30分待ち、券売機から脱衣所、洗い場・露天風呂まですべて人・人・人。全く癒されないんですよね。
で、最近は行かなくなりました。
そこで、すいているときに入りたい私としては、浮間の銭湯さん同様、ある程度値段を上げていただきたい。もちろん安価を希望する人もいるので、月水金日は2000円、火木土は600円とか。
銭湯の経営維持のために値段をあげてくれといったら、向こうも意地になって上げないと思いますので、私の上記のような提案をすれば、案外すんなり行くのではと自画自賛してますが
いかがでしょうか。


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