女人講中
女人講中
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女人講中台座
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本堂不動堂大黒天堂見返り地蔵茶筅塚
弘法大師興教大師銭洗い弁天布袋像
境内山門|女人講|安行桜十六羅漢像
写真の石造物は『成田山女人講供養塔』とでも言うのだろうか、山門の手前に安置されている。台座(写真下)には「女人講中」とあり、女性の名前が22人刻まれている。造立は天保14年(1844)11月の銘だ。近隣の寺院を巡っていて女人講の供養塔は始めて見たが、それも成田山とは興味を引かれる話である。何故かというと、密蔵院は平将門の念持仏である慈覚大師円仁作の地蔵菩薩像を本尊とする寺院であり、これは、御祭神に平将門を祀る神田明神と同じようなものだろう。神田明神ではこんな言い伝えがある。
神田明神を崇敬する者は成田山新勝寺を参拝してはいけない事と云われている。これは東国(関東)において叛乱を起した平将門を討伐するため、僧寛朝を神護寺護摩堂の空海作といわれる不動明王像と供に現在の成田山新勝寺へ使わせ平将門の乱鎮圧のため動護摩の儀式を行わせた。即ち、成田山新勝寺を参拝することは平将門を苦しめる事となるので、神田明神崇敬者は成田山の参詣をしてはならないとされている。
なお、同じく平将門を祭神とする築土神社にも同様の言い伝えがあり、成田山へ参詣するならば、道中に必ず災いが起こるとされた。平将門に対する信仰心は、祟りや厄災を鎮めることと密接に関わっていたのである。
ここ密蔵院も同じで成田山は参拝しないだろうと思ったのだが、成田山は密蔵院と同じ真言宗で開祖・空海作の不動明王を本尊としてるとなれば神田明神のように割り切れないのかも知れない。